富士五湖消防本部より 山岳救助隊・水難救助隊について

  • 2024-7-19

2024年7月19日(金)ふじやまワールドミュージック 13時台

富士五湖消防本部より 「山岳救助隊・水難救助隊」についてお話を伺いました。

☆山岳救助隊とは
当本部山岳救助隊は平成30年7月に発足し、令和6年4月1日時点での隊員数は隊長以下25名で構成され、

平均年齢は32.5歳となっています。山岳救助事案が発生した場合に、山岳救助隊に任命されている隊員で出場します。
山岳という特殊な環境下での活動ということもあり、軽量かつコンパクトな資器材を装備し現場活動を行っています。

活動は困難を極めますが、登山者の安心安全を守るため、定期的に訓練に励んでいます。
毎月実施している定例訓練では、実際に山での訓練を行い、夜間訓練も同時に行ったりしています。

また、毎年7月から8月の週末に富士山登山警備を実施し、隊員2人1組で五合目から実際に登山しながら警備を行っています。
昨年の富士五湖消防本部管内の山岳救助出場件数は17件ありました。

今年もすでに7月7日現在で 11件の出場があり、1年を通して事案が発生しています。
安全に登山を楽しむために「登山の三種の神器」と言われている、「登山靴、リュック、レインウェア」の3点は、最も重要かつ基本的な装備ですので、登山をする際には必ず準備し、天気予報をしっかり確認することをお願いいたします

山岳事故となれば、要救助者への接触、救出するまでに、かなりの時間を要しますので、皆さんのご理解ご協力をお願いいたします。

☆水難救助隊とは
当本部水難救助隊は平成14年に発足し、令和6年4月1日時点での隊員数は隊長以下25名で構成され、

平均年齢は35.4歳となっています。水難救助事案が発生した場合、水難救助隊に任命されている隊員で出場します。
水難救助隊は、水中という特殊な環境下での活動なので、空気ボンベを背負い、潜水機材を装備して現場活動を行っています。

湖によっては、泥などにより視界のなくなる「無視界」となることもあるため、事故の無いよう細心の注意を払いながら活動をしています。

また、海抜約900mでの潜水となるため、「高所潜水」という特殊な潜水となり、体調へのリスクも上がるため、その点も考慮して安全に活動しています。
毎月実施している定例訓練では、湖での潜水訓練を主に行っており、真冬の湖でも行っています。

活動は困難を極めますが、湖での安心安全を守るため、定期的に訓練に励んでいます。
昨年の富士五湖消防本部の水難救助出場件数は7件ありました。今年もすでに7月7日現在で6件の出場があります。

ゴールデンウイーク頃から夏休みに集中して出場が多い傾向ですが、山岳救助事案同様に1年を通して事案が発生しています。

近年は、SAPやボートで沖に流され、戻れなくなる事案が多いです。

安易な考えから事故は起きてしまいますので、風の強い日は控えていただくことをお願いいたします。

また、子どもは危険が近づいても察知することが難しいため、子どもから目を離さず、

ライフジャケットの着用を徹底し、安全に楽しんでいただけたらと思います。

潜水活動となれば、発見、救出までにかなりの時間を要しますので、皆さんのご理解ご協力をお願いいたします。

☆最後に
最後になりますが、夏になるに伴い水難事故、秋に近づくに伴い山岳事故が増加してきます。

事故を未然に防ぐためには私たち消防だけでは不可能です。皆さんのご理解ご協力をお願いいたします。

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